経営者の生き方から自分を活かす働き方発見・学びサイト「CEO-KYOTO」

人が育つのが大好き。もっとメンバーを引っ張っていきたい
家でハンダ付けをやる両親を見ていたので、アマチュア無線とかに興味があって、回路図を見ながら何かを作ったり、ものづくりが好きだった。父親の仕事の関係で転勤が多く、子どもながらに「ここは誰が一番幅を利かせているのか」と人の輪への入り方を養っていった。大学卒業後、これからはITの時代だとコンピュータの会社に飛び込んだが、上司や同僚と考えがあわず、新人研修で早々と転職。28歳、工場で24時間交替のソフトウェアのデバッグをしながら、ふと小学校の時の30歳までに社長になる夢を思い出す。C言語も知らない、まったくの未経験から独学で見積書をつくるプログラムを3ヶ月で作成。会社のコンピュータの部分を任せてもらい、自分で会社案内からすべて作り直し、営業をかけたらおもしろいように受注が入る。ソフトウェアの権利をもらい、独立。4人で会社を立ち上げたが、朝9時になっても来ないエンジニア達と橇があらず、4年で解散。辞めたとたん、今までの恩師がたくさん手を差し伸べてくれ、抱えていた借金もあっという間に貯蓄になっていった。株式会社キヤミーを設立後、どんな時も自分自身がゼロからスタートしてきたからこそ分る、学ぶ喜び。それを伝えたいと強く思うようになり、社員の育成や教育研修に力をいれている。

経営者を読み解く8つの質問

経営トップになってそれまでと変わったことは何ですか
メンバーの成長を感じるのが大好き
最近ですよ、やっと自分が経営トップになったんかなあと実感しています。 これまではずっと、商店のオヤジだったんですね。設立当初は営業も技術も僕しか出来ないから仕方がないと思ってました。でもこのままだったら、いつまでも僕が動かないと会社が動かへん。全員が会社を動かして、この会社が未来永劫、出来るだけ続けば、みんなが幸せになるんじゃないか。そのためには、やらなきゃいけないことがいっぱいある、ということに気付いたんです。僕は自分が必要に迫られて、食うためにやってきたから何とか出来たけど。いっぱい失敗しながら、結果的に人を裏切ったこともあったやろうしね。でも僕が採用したメンバーはそうじゃない。
メンバーを育てるためにいろいろ考え始めた時、「これが会社の社長のやることなんだろうな」と思いました。パワーは掛かるけど面白い、メンバーが成長しているというのが凄くよく分かるから、今、めっちゃくちゃ面白いですね。
もし、経営者になっていなかったらどんなお仕事をされていますか
学校の先生
僕ね、小学6年生の夏休みまで大バカでね、テストも0点とか5点とか。その頃宮崎にいた親父が、「おまえ、宮崎に日向学院中学校という名門があるから受けてみろ」と言うわけですよ。面白いこと言うなあと思ったのが、勉強するきっかけです。夏休み中、先生に貰った受験用の2冊の参考書で猛勉強。問題が解け始めると、もう面白くてしょうがない。夏休み終了後の最初の算数のテストが95点、他のほとんどの科目も90点台に入りました。こうやったら出来るというのが自分でも分かったんですね。この時の先生は、よく面倒見てくれました。
もう一人、中学2〜3年の時の先生からは、物事を進めるには計画が必要であることを教わりました。ノートの横に曜日、縦に時間を取って、試験前になると毎日、何時から何時まで、どんな問題集を何ページまでやって、何点以上取るという目標まで細かく書かされました。OKがもらえるまで計画を練り直し、計画どおりに勉強、1週間後に進捗状況を提出するという繰り返し。この経験は、事業や売上げ計画立案時の基礎になっていると思います。
好きな言葉・座右の銘を教えてください
楽しむために必死に頑張る
何のために仕事をするか、楽しむためだけです。楽しくなきゃ、仕事なんかしても面白くない。楽しいこと、つまり終わりを想像するから最初から楽しくなるんじゃないですか。
「必死に頑張る」は人によって定義は違うでしょうが、僕はこのままです。自分の目標を作って、そこに行きたいと思ったら、もうとにかく必死で頑張る。今はインターネットもあれば、本屋さんには本も溢れている。教えてくれる先輩もいる。手段を駆使して努力すればね、一歩ずつでも近付いて行きます。
原動力は「自分に負けたくない」。人に勝ちたいんじゃなくて、自分に負けたくない。学生時代、問題集の問題が解けなかった時、むかつきませんでしたか。何で同じ人間が作った問題を、同じ人間が解けへんのやろと。自分は負けたくない。だから調べる時も、とことん調べますね。CDもDVDも買い込みます。やったら出来るんですよ、答えが出るから。それをうちの従業員にも伝えていきたいと思っています。