学校から帰れば、家業の精肉店を手伝うのが当たり前だった。仕事中心で大学生活を送り、卒業後はそのまま兄とともに店を継ぐ。そこで7年間を過ごした後、29歳で和牛専門の焼肉店を創業、念願の独立を果たす。店では品質の確かな和牛を、高級志向の一部の層だけではなく家族や友人と気軽に行けるような値段で提供。開店当初こそ賑わいを見せたが、やがて空席が目立つようになり、採用したアルバイトスタッフもなかなか定着しない。肉についての知識や技術は自他共に認めるプロフェッショナルだったが、飲食店の経営について、また人のマネジメントについては全くの素人だと自覚する。一から学び、徐々に業績を伸ばす中で、「スタッフが誇りを持って働くにはまず経営者である自らが変わり、会社が変わらなければならない」という経営哲学を持つようになる。現在4店舗を経営、飲食店の枠にとらわれない、社員の主体性と成長を重視した会社づくりを続ける。
経営者を読み解く8つの質問
経営トップになってそれまでと変わったことは何ですか
もし、経営者になっていなかったらどんなお仕事をされていますか
好きな言葉・座右の銘を教えてください
■人物データ
年齢 |
39歳(1968年2月生) |
社長就任 |
1997年11月 |
就任経緯 |
創業 |
出身地 |
京都府 |
出身学校 |
大阪工大摂南大学 |
専攻 |
経営情報学 |
趣味 |
家族でお出かけ |
■会社データ
また、世間が僕を見ているように、僕も世の中を良く見ておかないと。今は順調ですけど、この経営スタイルのまま10年後も同じように繁盛している可能性は低い。世の中は徐々に、知らず知らずのうちに変化していて、変化がわかってからではもう遅いんです。「昔はよかった」なんて話はしたくないですからね。うちも変化していくため、世の中の動きや社会の動向などには特に注意を払うようになりましたね。