(本田技研工業株式会社の創業者。正三位 勲一等。一代で「世界のHONDA」を創り上げ、戦後日本を代表する技術者・起業家として世界的に知られている。日本人として初めて米国の自動車殿堂入りを果たした。)
(若手ビジネスパーソンにお薦めしたい本として)
京セラの稲盛さんの本かな。一番ポピュラーでオーソドックスで、起承転結もはっきりしててわかりやすい。稲盛さんの本ならどれでもいいと思う。たくさんあるけど、切り口は違っても考えてること言ってることは一緒だから。こういう物の考え方をしていったらいいよ、っていうようなね。若い人には特にわかりやすくて読みやすいんじゃないかな。
経営者向けの講演会で京セラの稲盛さんがそうおっしゃってね。自分の思ったことを実現するためには念ずることが大切やけど、それと同時に「徳を積んで運を呼び込む」ことが必要なんやって。
運の良い人はやっぱり人から後ろ指を指されるようなことはしませんよ。プライベートでも仕事でも、重要なのは生活を送る中で誰かに喜ばれることや良いことをどれだけやれるか。良いことを1000やると3つ運が返ってくる、みたいなもんやと思う。親孝行だってボランティアだって、社員にたくさん給料出せるように頑張ることだってそう。念じてもそういうことをちゃんとやらないとダメだし、悪いことをしていたら結局は運が離れていく。
ただ賽銭投げて念じたってうまくはいかない。徳を積んでいかんとね。稲盛さんがおっしゃったことやけど、今では経営者としての私の実感でもありますね。
年齢 | 54歳(1953年5月生) |
社長就任 | 1988年10月 |
就任経緯 | 家業後継 |
出身地 | 京都府 |
出身学校 | 京都産業大学 |
専攻 | 経営学部 |
趣味 | スキー |
会社名 | 旭金属工業株式会社 |
業務内容 | 航空・宇宙機器部品の製造 |
創業 | 1948年6月 |
設立 | 1948年6月 |
従業員数 | 236名 |
売上高 | 30億6800万円 (2006年8月実績) |
会社HP | http://www.akg.co.jp/kougyou/ |
社員も面白いですよね。もう発想が違う。創業者の考え方を受け継いで、そのまま「ホンダの飛行機を飛ばしたい!」で動いてるからね。そうやって考え方を受け継いでいる社員、同じ志を持った社員をつくったことが本田宗一郎の凄さなんだと思う。
「世界一だ」なんて、言うだけなら誰でも言える。バイクにしたって昔は何百って会社があった。みんな同じようなことを言ってたはずですよ。でも生き残ったのはホンダだけ。同じように大法螺吹いて、消えていった会社と世界一になったホンダと、どこがどう違うんだってことを考えると本当に面白いね。1回会ってみたかったなあ。