経営者の生き方から自分を活かす働き方発見・学びサイト「CEO-KYOTO」

夢に向かって走る努力は決して無駄にはならない
詩を書き始めたのは高校3年の夏。カメラは短大在学中に覚えた。自ら書いた詩と自ら撮った写真を組み合わせてポストカードを作り、それを京都寺町の道端で広げると、老若男女たくさんの人々に喜ばれ、売れていく。自分の作品を、京都だけでなく全国の人に見てもらいたいという気持ちから、卒業直前に合資会社を設立。その後、もっとたくさんの人に想いを伝えるため、いろは出版株式会社を設立した。自らの作品集出版に加え、様々な書籍・雑貨販売やイベントの企画など活動の幅を広げていく中、夢をテーマに発足させた“日本ドリームプロジェクト”による本『1歳から100歳の夢』がベストセラーに。全国的にも注目を集めるようになる。「やりたいことをやる」をモットーに、新しい挑戦の場を探し続けている。

経営者を読み解く8つの質問

経営トップになってそれまでと変わったことは何ですか
やりたい事を続けているので、変わらない

高校の頃から、やりたいからバスケをやって、遊びたいから皆で遊んで、書きたいから詩を書いて。ポストカードの路上販売を始めたのも、自分の作ったものを皆に見てもらいたかったから。そこでいろんな人が喜んでくれるのを目の当たりにして、ああ、自分が一生懸命作ったものがこうやって人に感動してもらえたり、笑顔になってもらえるんやなあ、と。それがとても嬉しかったんですね。だからもっと多くの人に見てもらいたいと思って、京都の雑貨屋さんを回ってポストカードを置いてもらったら、たくさんの人が買ってくれた。じゃあ全国の人にも見てもらおう、と勇んで幾つかの会社にあたったんですが、相手にされなくて。じゃあこれを世に出せる会社を作ろう!と会社を始めたわけです。
昔も今も「おもしろかったらいいやん」が口癖。ただ高校の頃は“今日をいかに楽しむか”だったのが、今は1ヵ月、1年、3年と、そのスパンは長くなりました。会社の仲間と一緒にやって、生み出せるものもどんどん大きくなっていますね。

もし、経営者になっていなかったらどんなお仕事をされていますか
中学校の先生
子供たちの可能性を伸ばそうと挑戦し続けますよ、きっと。特に中学校というのは人生の方向性を大きく決めてしまう時期ですし、やる気を持ってくれたらいくらでも変われる。一番おもしろいんじゃないかなあと思うんです。
『1歳から100歳の夢』という本を出版させてもらったとき、「勇気をもらった」「夢を持って生きる大切さが伝わった」とたくさんの感動の声をいただいたんですね。次はどんな夢の本を作ろうかと考えたときに、まず子供たちから夢を持ってもらいたいと思って、全国の学校を回りました。そこから『中学生の夢』『高校生の夢』『先生の夢』という3冊を作らせてもらったんですが、やっぱり教育には夢が必要だな、と思いました。例えば「警察官になって困ってる人を助けたい」って夢があるなら、じゃあそのために今勉強せなあかん、とわかる。夢と勉強をつなげて考えていけば納得がいくし、やる気も沸くと思うんです。これを夢教育と呼んで、そんなことも今、日本ドリームプロジェクトの一環として学校の先生とネットワークを作って進めているところです。
好きな言葉・座右の銘を教えてください
男は常に女をドキドキさせなくちゃ
自分で書いた言葉なんですけどね。好きな言葉と言われればこれかな、と。座右の銘と言われれば“挑戦”かなあ、基本的に挑みたがりなんで。勝算とかはあまり考えません。最近もうちょっと考えなあかんかなとは思ってるんですけどね。基本的にはやりたい、というところからスタートする。子供たちに夢を持ってもらいたいと思ったとき、僕らに何ができるかといえば、本が作れる。いわば手段なんですね。うちはものづくりの会社ですから。基本的にやりたいことがあって、それをやるためにどうしたらいいか、例えばお金をどうやって集めるか、といったことは後から考える。そうやって挑戦し続けているからこそ人をいつもドキドキさせられるんじゃないかと思うんです。うちの奥さんも、僕が挑戦しない男だったら多分おもしろくないんじゃないかなあ。成長もしていかないと飽きられますよ。自分自身も飽きてしまう。だからドキドキし続けてもらうためには、挑戦し続けて、成長し続けないとダメやと思います。びっくりするような挑戦とか大きな成長でなくても、少しづつでも変わっていくことが大切やと思います。