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VSN会長・関口房朗が目指す21世紀の人材ビジネス−BOSS 4月号

昨年12月20日、株式を公開するにあたって
挨拶に立ったVSN会長の関口房朗氏は
「私はこの技術者派遣という人材ビジネスの発案者ですから
その長所も短所もよく分かっていますし、やり残したことも
まだたくさんあります。この人材ビジネスの課題を克服し
やり残したことを仕上げて、21世紀の新しい人材ビジネスを
育てていきたい」と語っていた。

関口氏が名古屋技術センター(現メイテック)という社名で
初めて技術者派遣事業をスタートさせたのは
1974年、今から33年も前のことだ。

1996年には、そのメイテックの代表取締役の座を
突然、解任されてしまうが、当時から関口氏の頭にあったのは
技術者派遣という人材ビジネスの創始者として、将来にわたって
派遣技術者のキャリアパスをどう用意するかということだった。

登録された人材を取引先に紹介するといった一般派遣と違い
正社員として採用した社員を取引先に派遣する特定労働者派遣では
その社員の持つテクニカルスキルを絶えず向上させ
より高い時給単価を要求できるようにしていかなければならない。

関口氏は、「若い人を採用し、一人前の技術者として
通用するように研究センターで教育してから
取引先に派遣するというだけでは、単に一人の技術者を養成したことだけで
終わってしまう。私が目指しているのは、単なる技術者の養成ではなく
独立起業できる技術者、ベンチャービジネスを自分で経営できる技術者
つまり第二の関口房朗をつくりたいんです。
そしてそのベンチャー企業をネットワーク化して
総合テクニカル産業として力を発揮していきたい」と語っている。

そして、そのための仕組みが
技術評価システムとデータベースVICと呼ぶ個人事業主の支援制度だ。
ここでは詳しく説明はしないが、VSNを中心としたネットワークが
技術者個人の成長とキャリアパスを支援する仕組みになっている。

関口氏というと、派手な言動や行動ばかりが目立つが
技術者派遣の創始者だけに、人材ビジネス
とくに、ともすれば使い捨てと揶揄されることの多い
派遣ビジネスの将来のあるべき姿に確かな思いがあるようだ。